【元北海道ナンバーのバス】ミャンマー・ザガイン管区を走る元イナホ観光のエアロバス

元北海道ナンバーのバス特集

YGN8H-5145 (元イナホ観光 札幌22か2243or2244 1994年式 ふそう・エアロバス/U-MS826P)

2017年12月 Kalay Bus Station 撮影:MAPBUS

2017年にヤンゴンから都市間バスや鉄道を乗り継いで、約一週間の旅をした。
最終目的地はザガイン管区北西部のカレーミョ、山岳地帯のチン州やインド国境方面への交通の要所となっている町だ。
この町のバスターミナルで道産子を見つけた。それが今回紹介する元イナホ観光バスのエアロバスだ。

2017年12月 Kalay Bus Station 撮影:MAPBUS

2017年12月 Kalay Bus Station 撮影:MAPBUS

当車は、イナホ観光バスが1994年に2台導入したMS8エアロバスの内の一台。
道産子の証である北海道バス協会のマークが、しっかりと側窓に残っている。
窓の表記を見る限り、カレーミョとマンダレーを結ぶ路線にて運行されている模様。

 

以下、参考までに当車が活躍している環境についていくつかご紹介する。

2017年12月 Kalay Bus Station 撮影:MAPBUS

カレーミョのバスターミナル入口。

2017年12月 Kalay Bus Station 撮影:MAPBUS

バス乗り場。

2017年12月 ザガイン管区 撮影:MAPBUS

マンダレー~カレーミョの走破には途中休憩も含め、15~6時間を要する。
また、途中には峠越えの区間があり、深夜であっても未舗装の急カーブを慎重に進まなければならない。

2017年3月 ザガイン管区 撮影:MAPBUS

カレーミョ郊外の幹線道路。
このように幹線でありながらも舗装はせいぜい普通乗用車がすれ違える程度の幅しかないような道路は多くみられる。
10月~翌年4月までの乾季では各所で沿道住民による舗装工事が行われており、工事費用の寄付を募る光景もよく見かける。

 

2021年2月のミャンマー政変後、本記事で紹介したザガイン管区の多くのエリアでは住民の軍政への抵抗運動が強く進められて不安定な情勢となり、旅行者が気軽に訪問できる状況ではなくなった。

北海道とは異なる環境を走る道産子バスの末永い活躍を願ってやまない。